アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

三女碗粿 @台南




「碗粿」という食べ物を初めて食べたのはカブちゃんが赴任後初めての一時帰国をしているさなかだった。仕事を終えてアパートへ帰ったところ、玄関先で管理人さんが「美味しいから」と僕に押し付けるかのようにくれたのだった。たぶん、カブちゃんがいないので僕の食事を心配してくれたのではないかと思う。もちろん人にもよるだろうが、こういう優しさが台湾人にはあるような気がする

お礼を言って部屋に持ち帰り、容器のふたを開けてみたら何やら見たことがないものが入っている。見たことがないので中国語の先生だったり会社のローカル社員へLINEで尋ねてみた。「これは一体何なのか?」と

彼らの解説によると台南の名物料理なんだそうだ。英語名はライスプリン。原料にお米が使われているらしい。お椀の中にいくつかの具材を入れ、まさしくプリンのように固めてある。その上にタレのようなものもかかっている。初めての食味だったがパッと思ったのは「茶わん蒸しみたいだな」ということだった。原料は違うものの、容器から想像される形状、スプーンでほじると出てくる具材。そういうったところが茶わん蒸しによく似ていた


初めて訪れた台南の街角で碗粿の店を見かけたので思わずカブちゃんと入ってみた。暖かな陽光が差す中で食べた碗粿はまさしく管理人さんがくれたそれとよく似てはいたものの、本場で食べる出来立ての碗粿はまた違った味わいだと思ったのは、もしかしたら食べた状況と気分にもよるのかも知れない