サントリーさんにお声がけ頂き、塩尻ワインのセミナーと食事会に出かけてきました
これまで「ジャパンプレミアム」シリーズにラインナップされていた長野県塩尻産のワインを、2017年9月に「塩尻ワイナリーシリーズ」として新発売を予定しているそうです
そういう訳で、今年のサントリーは長野県産のワインを推していく予定
メッセージがはっきりしていて、判りやすい
日本のワイン産業として数年前から日本ワインを盛り上げていこうという強い姿勢が見られるのは、こうしたサントリーのイベントに我々ブロガーが呼ばれるということからも判りますが、一般消費者の観点からこの状況を見てみても、確かに街中のスーパーマーケットで売られている日本ワインの種類も数も増えてきているという印象があります
こうした状況は、日本におけるワイン普及を目指す日本ソムリエ協会のいわゆる「教本」の中でも”酒類概論”のすぐ後にくる国別の項目で日本が最初に来ているということからもその取り組みに対する力の入れようが分かります。いままでは「教本」ではほとんど最後の方に日本は登場していた訳だから、数年前からだいぶ様子が変わってきている
今回もいつものメンバーであるワインブロガーを中心に、宝塚と福岡から遠路はるばる2名の料理とワインを中心としたブロガーさんが参加されました
加えて、京都に本部のあるメディア”ウェブライダー"さんからも3名の参加
今回の舞台は銀座
仕事を早々に切り上げ、職場のある豊洲から向かいました
まずはワインセミナーからスタートです
銀座NAGANO
〒104-0061 東京都中央区銀座5丁目6-5 NOCOビル 1・2・4F
03-6274-6015
10:30〜20:00(1F・2F)
入口でサントリーのご担当に迎えられ、2階のセミナー会場に上がりました
今回参加したブロガーは、僕を含めて総勢12名の出席です
セミナーのスピーカーは2名
1人は銀座NAGANOのソムリエであられる花岡純也氏、そしてもう1人はサントリー塩尻ワイナリー所長の篠田健太郎氏
花岡氏からは『長野県内における塩尻ワインの位置づけ』と題する説明を、篠田氏からは塩尻ワイナリーの概要と生産されるワインの解説を頂きました
長野県というと、きわめて個人的な印象として以下のようなイメージがあります
①日本においては山梨県と双璧をなすワイン産地
②日本で初めて原産地呼称制度を導入
③玉村豊雄氏とヴィラデストワイナリーと千曲ワインバレー構想
④メルロなど欧州系の赤ブドウ品種が多い
⑤サントリー塩尻ワイナリーは一般の見学受け入れをしていない
県内にはワイナリー数も多いので、車を使えば比較的容易に複数のワイナリーを訪問することもできるから、観光を兼ねてワイナリー巡りをするワインツーリズムも成立しやすい土地のように思います
セミナーで印象的だったことをいくつか列挙したいと思います
◆標高
日本国内においては長野県のワイン畑が立地する標高は他の産地に比べて断トツに高いようで、塩尻で標高750m、東御に至っては850mも。山梨県”登美の丘ワイナリー”の中で一番標高の高い所でも約600mほど
◆日照時間
標高が高く冷涼な一方で、気温の方は年間積算温度差が登美の丘ワイナリーに対して1000℃も高い
◆土壌特性
奈良井川扇状地の砂礫を中心とした土壌で、水はけがよい
総括すると「冷涼で」「日照時間が長く」「土壌も痩せている」ということで、ワイン栽培にはとても適した土地であるということです
さらに加えて、意欲的な生産者の進出も増えているようだし、”塩尻ワイン大学”においては人材育成と将来を担う人材の確保も行っていたり、”塩尻ワイナリーフェスタ”というイベントも開催しているそうです
県をあげてワインを盛り上げていることが良く判りました
これが9月5日に新発売を予定している塩尻ワイン。ブルーのシールキャップが印象的
発売前ですので中身はダミー。当然、試飲ができるものではありません
セミナーでは3種類のワインをテイスティングさせて頂きました
写真は左から順番に、
1) 塩尻マスカット・ベーリーA 2013 ミズナラ樽熟成
2) 塩尻メルロ 2013
3) 岩垂原メルロ 2013
1) 塩尻マスカット・ベーリーA 2013 ミズナラ樽熟成
濃い色合いで、イチゴや甘い綿菓子のような香り。ラズベリーなど赤系果実のような味わいで、タンニンは非常にシルキーでツルルとした口当たり。酸もとても穏やかに感じられます
ミズナラはサントリーのウイスキー「響」などでも使用しているそうです。国産のミズナラを使用しているそうで、産地についてはセミナー後のディナーの際に篠田所長から教えて頂きましたが、企業秘密っぽかったのでここでは(・x・)
2) 塩尻メルロ 2013
マスカット・ベーリーAのあとに飲むと、こちらは一転してボルドーっぽい雰囲気
色合いはプラムなど小さなベリー系果実のような紫色、香りにはブドウの茎のようだったりスパイシーなニュアンスがあります
相変わらずタンニンは滑らかな印象で、ザラついたところがありません
13年のヴィンテージは夏の雨が少なく凝縮感のあるワインに仕上がっているそうです
3) 岩垂原メルロ 2013
塩尻メルロに比べるとブドウの茎っぽい香りはあまりなく、味わいがより甘く力強く、はっきりとした印象になります
岩垂原の方が塩尻よりもより線が太いけれども、繊細さやフィネスという点では塩尻に軍配が上がるような気がします
個人的には、塩尻メルロよりも岩垂原メルロの方が分かりやすく飲みやすい味わいのように感じました
好みは別れるところかもしれません
セミナーでは配布資料も頂きましたが、それ以外にもスライドを使って塩尻ワインの詳細な解説をして頂きました
18時半より約1時間を予定していたセミナーも、丁寧な説明により大きく時間を超過してしまい、20時近くに銀座NAGANOを後にしました
セミナーのあとは皆でタクシーに分乗し、東京駅前にあるKITTEに場所を移しました
長野の食材を使用したレストランで、長野県産ワインを合わせた食事会です
信州自然料理 信州松本ヒカリヤ
東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー 丸の内店 5F
050-5868-7742
セミナーで試飲した3種類を含む、5種のワインをご提供頂きました
岩垂原や塩尻でメルロを仕込む時にセニエして造るというロゼ。果汁引き抜いた時にはあまり色がないけれど、熟成していくとだんだんサーモンピンクに色付いていくそうです
サントリーのブランド・マネージャー渡辺氏にとって「個人的に評価の高いワイン」とのことでした
ワインがメインとはいえ、頂いた料理も写真だけ掲載させて頂きます
全般的には、無駄に手を加えず長野県の食材の良さをうまく引き出した料理で、滋味深く、塩尻ワインとの相性も総じて良かったように記憶しています。そういうのが一番いいですよね
食事会もあっという間に終わってしまいました
次回は、普通では訪問できないサントリー塩尻ワイナリーへの訪問も企画して頂いているとお聞きしましたので、いまから楽しみです
今回の企画をして頂いたサントリーの皆様、並びに場を盛り上げて頂いたブロガーの皆様、今回もありがとうございました!
----------------------
最後に・・
今回のイベントの様子はサントリーHPの「日本ワイン体験記」で取り上げる予定とのことです
5月下旬以降の掲載になると想像しますが、他のブロガーさんの記事もあると思いますしご興味があればこちらもご参照下さい
http://www.suntory.co.jp/wine/nihon/matome/
人気ブログランキングに挑戦中。ポチッと応援よろしくお願いします!
人気ブログランキング