アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

亀齢 山恵錦 純米吟醸 <長野>





ゴールデンウィークに訪れた信州上田で訪問した岡崎酒造で購入した日本酒




軽く黄色みがかった色あい

片栗粉のようなパウダリーな香りが立ち上がる

厚みのある舌触りのすぐあとに横に広がっていく鉱質な酸味が印象的。下の側面に沿って刺激ですらあるようなピリピリ感がある。しっかりとしたコクと米の成分感、フルーティさ、そして少しの苦味など複雑な味わいが広がって最後は舌の奥に余韻を残していく。酒質はタイトで心地よい甘みもある。2日目になると栓を開けた時に「プシュッ」といって二酸化炭素が抜けていくような音があり、もしかしたら初日のピリッとした感じは少しの発泡に起因していたかも知れません。3日目以降になってくるとガスのニュアンスは消失しボリューム感のある日本酒になってきました


山恵錦という品種は初めて聞きました

調べてみると、長野や東北における高冷地での基幹品種は美山錦であり酒米としては全国3位の作付面積を誇るものの、昨今の温暖化の影響により(ここにも温暖化の影響が・・)心白発生率の低下、小粒化、砕米発生の増加など玄米の品質低下が起こっているそうで、この美山錦に代わりうる品種として新たに育成された、ということのようです。山恵錦は信交509号と山形酒86号(出羽の里)の交配から生まれ、前者の先祖をたどっていくとコシヒカリとかひとめぼれに行き着き、また後者をたどると出羽燦々山田錦、美山錦といった品種にたどり着くようです
※上記は「北陸作物学会報(The Hokuriku Crop Science)53:5~7(2018)」を参考にした

比較的新しい品種みたいなのでもしかしたらこれから頻繁に目にする機会が増えるのかも知れず、今後の動向についても注目してみたいと思います




亀齢 山恵錦 純米吟醸
蔵元:岡崎酒造株式会社
住所:長野県上田市中央4-7-33
原料米:長野県産信交酒545号(山恵錦)100%
精米歩合:55%
アルコール:16.0度
製造年月:H31年(2019年)1月
蔵元出荷年月:H31年(2019年)4月
杜氏:岡崎美都里
購入先:岡崎酒造
価格:1720円