クリアな色合いで明るい色調
スミレのようなフローラルな香り、少しのカシスやプラムなど黒系果実
香り同様にクリアで滑らかなテクスチャー。しかし味わいそのものは思ったよりも割とドライな印象で酸味もしっかりと感じられる。クリアンサということもあってボリューム感のあるワインではないものの、それがゆえに重苦しくなく、しなやかさとドライさ兼ね備えた飲みやすいワインだと思う。しばらく置くとリオハらしい熟成香がわずかに感じられるが、余韻はそれほど長くはない
このワインはちょうど１年前、１９年４月に２本購入したうちの残りの１本。もともとこのクネのクリアンサを知ったのは、山本昭彦さんのワインレポートで２０１０年ヴィンテージを絶賛している記事を見かけたことがきっかけだった
当ブログの前回の記事も参照頂ければと思うが、もし山本昭彦さんのワインレポートを読んだ上で２０１４年を飲んだ時に味わいのイメージが異なり、場合によってそれは２０１４年が「ややヴィンテージが弱いせいなのかも知れない」と思うことがあればクネのサイトを調べてみるのもその印象の確からしさを確認するのに有効な手掛かりになりそうだ
クネのサイトによれば2010年と2014年の違いについてVintage RatingとTasting Noteを比較するだけでもその差がよく判ると思う
◆2010年
Vintage Rating：Excellent
Tasting Note：Bright cherry colour with some violet nuances. In the nose, red berries aromas remain over the oaky and balsamic notes from its ageing in wood. It shows an elegance in the mouth, yet very lively, with some spice back notes and a very balanced acidity.
◆2014年
Vintage Rating：Good
Tasting Note：Beautiful garnet color with elipse in pink tones.Attractive nose in which we find the redfruits and licorice, garnished by the sweet aromas that brings the aging in American oak barrels. In the mouth it has a soft and gentle step with a fresh and at the same time as long and fruity. All this makes us have a very pleasant wine to continue tasting. Perfect companion to the Mediterranean diet. Recommended service temperature between 16 and 18ºC.
２０１０年のレーティングは「エクセレント」であるのに対し２０１４年は「グッド」に留まる。また、テイスティングノートを見ても２０１０年はとても簡潔でまとまった文章だが２０１４年の方はこのワインのよい点をあえて述べようとした結果やけに冗長なものになってしまったという印象がしてしまう
なおセパージュも微妙に異なっており、２０１４年の方が２０１０年に比べるとテンプラニーリョの比率が５％高くなっており８５％使用されている（残りはガルナッチャ・ティンタとマスエロ）
ちなみに２０１５年以降のヴィンテージを見てみると、１５年が１０年同様に「エクセレント」、そして１６年が「ベリー・グッド」になっている。もし市場で２０１５年を見かけたら購入してみたいところ。またいずれの年もテンプラニーリョは８５％使用されているようだ
ワイン：クネ リオハ・クリアンサ
ワイナリー：クネ
ヴィンテージ：２０１４年
アルコール：１３．５度
インポーター：三国ワイン
購入先：有楽町ビックカメラ
価格：１２７４円（税込）
