アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

AKG K240 Studio


ある日ふと思い立って生まれて初めてヘッドホンを買ってみた。逆になぜ今まで買おうと思わなかったのか自分でもよく判らないのだが

主な目的はギター練習のため。やはりエレキギターだからアンプに繋がないと音が出ないし、かといってアンプに繋ぐと家で出せる音量には限界がある。チューブアンプによる自然なドライブサウンドを堪能できるほど大きな音量が出せるような家に住んでいる人は世界広しといえどもかなり限られていると思う。そんな大音量を出したら窓ガラスはバリバリと音を立てて割れるかも知れないし、一度でもそんなことをすればご近所さんからもクレームの嵐でもうその家には住めなくなるかも知れない。もっとも自分のアンプはVOX製の小型トランジスタアンプなのだが、それでもごく小さい音くらいしか出せない。15Wでも相当な音量が出るのだから




という訳で、「サウンドハウス」で注文するといつものように圧倒的な早さで自宅に届いたのがAKGのモニターヘッドホン。街で”AKG”のヘッドホンをしている人をたまに見かけることがあったのでブランドの存在は知っていたが、自分の中でこのブランドの読み方は”アカギ”だった。街で見かけるたびにいつも地元群馬の赤城山を連想しては一方的に親しみを感じていた。この”AKG”、正式には”アーカーゲー”と読むらしい。ドイツ語読みなのはウィーン(オーストリア)のメーカーであるからだと思う

この製品を選んだのはネットの評判と価格の安さ、それとデザイン。それしか判断基準がなかった。きっと製品ごとの音の微細な違いは判らないだろうと思っていた。特定のブランドに思い入れがある訳ではないし、国産がいいという訳でもなかった。でもあまりデザインがよろしくないものも嫌だった

モニターヘッドホンというとソニーMDR-CD900STが圧倒的に有名だと思うが、こちらは少々価格が高い。そんなに高級なものではなくていいしかと言って性能はそれなりにしっかりしたものが良い。ということで、いろいろ調べていって出会ったのがこのK240 Studioだった。いや、厳密にはいろいろ調べるまでもなくすぐにこのヘッドホンにはたどり着いた。それくらい有名な製品なのだ。自分が知らなかっただけで




K240 Studioはデザインもなかなかいいと思う。それに海外ではレコーディングなどでよく使用されているそうだ。音に偏りがなく忠実に再現するという点も評価されているポイントになっているようで、確かにあまり癖があってはモニターヘッドホンとしては使いづらいものだろうと思う

MDR-CD900STとの比較で言うと、MDR-CD900STが密閉型なのに対してK240 Studioは開放型(オープンエア型)という違いがあるようだ。密閉型というのは耳全体を覆うので外部の音がシャットアウトされるらしい。一方で開放型は耳全体を覆わないので音漏れや外部の音が耳に入りがちな反面、音抜けが良いのが特徴なのだそうだ。歌入れをするような人が開放型のヘッドホンをすると漏れた音をまたマイクが拾ってしまうということもあるようで、従って密閉型のソニーMDR-CD900STがよく使われているという事情もあるらしい




到着したK240 Studioを持ちあげたところ思ったよりもずっと軽い。ヘッドホンてこんなに軽いものなのか?そしてさっそく装着してみたところ耳がすっぽり覆われてしまった。開放型というのは耳を覆うのではなく耳の上に乗せるというイメージがあったのだが、そういうことではないのだろうか?耳を覆うという点では密閉型も開放型も違いがなくて、構造的に開放型は音が抜けるように設計してあるというだけなんだろうか。それとも製品によって同じ開放型でも作りに違いがあるのか

結局そのあたりのことがよく判らないままヘッドホンをアンプに挿し、ギターを繋いで音を出してみた。確かにしっかりエレキギターの音が聞こえてくる。思わずニヤッとしてしまった。但しアンプから鳴らすの違って音が少しビビッているような気もする。スピーカーの大きさがギターアンプに比べてヘッドホンの方がずっと小さいせいなのかも知れない。あるいは音量のせいなのか、そもそも音作りに工夫が必要なのか。そのあたりのこともまだよく判らないままだが、少なくとも音を大きくしても歪ませてみてもヘッドホンの中で鳴っている限り家人にもその音が聞こえていないようだということだけは確認ができた。なるほど、これなら夜に練習しても問題はないだろう


まだ到着して間もないが、いずれボロボロになるまで使いきったと言えるほど使い込めばいいなと思う