アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

日進ワールドデリカテッセン


茗荷谷のフレンチレストラン「レゼールデカー」のシェフに教えてもらった、麻布十番ちかくにある食品スーパーマーケットを訪問してみた。こちらのスーパーで食材を買ったという話をシェフから聞いて以来、いつか訪問してみようと思っていた

文京区のレンタル自転車でサイクリングがてら出かけてみようと家を出たところ小雨が降っていることに気づいた。家の窓から外を見たかぎりでは梅雨の季節特有の細かな雨が降っていたことに気づけなかったのだ

急きょ方針を変更し地下鉄で向かおうと駅に向かって歩き始めたのだが、とはいえか細い雨はいまにも止みそうだ。せっかくの曇り空で日焼けもしづらい天気だし、自粛生活のさなかに適度な運動にもなるからやはり自転車で向かおうか、どうしようか、とカブちゃんと話し始めて立ち止まったその時だった。僕たちの後ろから自転車に乗ってこちらに向かってくる青年の顔に何だか見覚えがあるじゃないか

その青年と目が合い、はっと気づいた。レゼールデカーのシェフじゃないか、と。シェフも僕たちに見覚えがあったようですれ違いざまに軽く挨拶を交わし、そして少し走ったその先で「あ、そういえば」という風に何か思い出したかのように自転車を止めてくれた。そして我々は「やや、これはどうもどうも」と道端で立ち話をすることになった


前回レゼールデカーを訪問した時にシェフが「蕎麦に凝っている」という話をしていた。蕎麦がお好きなら、ということで群馬県赤城山にある桑風庵のことをその時にご紹介したのだが、そのあと実際に桑風庵を訪問してくれたのだそうだ。そのことを思い出して僕たちに伝えるために自転車を止めてくれたようだった。桑風庵のことはずいぶんと気に入ってくれたようで、また訪問したいとも言ってくれた。気に入ってくれて何よりだ。桑風庵の蕎麦は確かに、うまい

そしていま僕たちは逆にシェフに紹介してもらった日進ワールドデリカテッセンへ向かおうとしている







シェフと別れて当初予定通り文京区で自転車を借り、ゆっくり自転車で走ることおよそ1時間半くらいだったろうか。日進ワールドデリカテッセンは食肉の種類が豊富だった。3階にはフランス産やスペイン産など海外の肉類もたくさん置いてあった。一匹丸ごとのターキ-もあるし、ウサギ(ラパン)もあるし、カエル(グルヌイユ)なんかもある。プロの料理人っぽいお客さんが葉物野菜、とくに大量のセロリをカゴに入れている。なるほど、プロが通う理由もよく分かる

そして2階はフロア丸ごと飲料のコーナーだ。ワインの種類も豊富で見ているだけで楽しかった。レゼールデカーで飲んだニュージーランドのヴァンダルも置いてあり、思わず手にとってラベルを見ていたら店員さんに話しかけられた。ヴァンダルの輸入をしているインポーター「サザンクロス」のエプロンをした若者だ。おそらく店に派遣されてきたのだろう。サザンクロスの特設コーナーまであってワインもいくつか紹介してくれた

ヴァンダルは確かにおいしいワインだったしピノ・ノワールなど他の手頃なワインにも興味も湧いたが、今日の目的はワインではなかったので申し訳ないがワインの購入は我慢した。いずれにしても価格の安いものからグランヴァンまで幅広いラインナップで数も多く、値付けもリーズナブルで特に高いわけでもなかったから、今度訪問したら何か買ってみたいと思った


日進ワールドデリカテッセンを出た後は、麻布十番から広尾、白金、赤羽橋、御成門、新橋を経由し、あとはいつものように神保町から文京シビックホールまで帰ってきた。一番最後に再び雨が降ってきてしまい持参したポンチョを着ざるを得なかったが、概ね曇り空でサイクリングにはちょうど良い天気だったしいい運動にもなったと思う




日進ワールドデリカテッセン
東京都港区東麻布2-32-13
03-3583-4586