アルさんのつまみ食い4

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Jim Barry The Lodge Hill Riesling 2019/ジム・バリー ザ・ロッジ・ヒル・リースリング <オーストラリア>




輝きのある淡いイエロー

トロール、爽やかな黄色い柑橘系の果実の香りがはっきりと感じられる

第一印象はシャープな酸。そしてまろやかな塩のミネラル。余韻にはオイリーなテクスチャーが感じ取れ、そして酸がよく伸びる。非常に酸が強く感じられるので、これを調味料に見立てれば生ガキにレモンを振りかけたものなど冬の魚介を使った料理によく合いそうな気がした



あまりオーストラリアワインを飲む機会がない。特にリースリングというとアルザスやドイツのものを好んで飲んでいたし、クレアバレーのリースリングを飲んだのはこれが初めてだと思う。とはいえ20年に受けたブラインドテイスティングコンテストでは”アシルティコ”のことを「クレアバレーのリースリング」と答えていた。クレアバレーを飲んだことがないのに。いや、アシルティコもかつて飲んだことがなかったので、せめて”飲んだことがない味わい”という共通点からクレアバレーのリースリングが導き出されたのだろうと、思いたい

それはさておき、クレアバレーの特徴としてスレートや石灰岩の土壌からモーゼルとの共通性が言われるようだ。オーストラリアの太陽がトロピカルなニュアンスをもたらし、日夜の寒暖差がキリっとした酸を与えるという。しかしジム・バリーのワインからはあまり南国のイメージを感じなかったように思う。香りの印象にあるように、オレンジというよりも黄色い果実の香りが支配的だったし、非常に強い酸がとにかく印象的だった




ジム・バリーのサイトからこのロッジ・ヒルリースリングの情報を調べてみると、標高約500メートルのアルカリ性のシルトの表層を茶色のローム層が覆っている土壌らしい。テイスティングノートを見るとトロピカルなニュアンスを感じさせる記述としてはその香りに新鮮な白い桃(white peach)があるということくらいで、全体的にはライムなど柑橘系の香り、味わいとしてまとめられている。しかし10年ほど熟成させるとハチミツやマーマレードのニュアンスが出てくるとあるから、買っておいてセラーで寝かせてみても面白いかも知れない

ひとくちにクレアバレーといっても土地によって様々で、実際のところ”ブドウ畑の位置(標高や方角、谷のどのあたりにあるか)によっても大きな違いがみられる(2016年JSA教本より抜粋)”のだろう




ワイン:ザ・ロッジ・ヒルリースリング
ワイナリー:ジム・バリー
ヴィンテージ:2019年
アルコール:12.5度
インポーター:ジェロボーム
購入先:ジェロボーム(20年12月ファミリーセール
価格:2145円(税込)