アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

渡航二日前の出来事




いま会社で使用しているPCを渡航前に返却するため久しぶりに出社した。全員が在宅勤務を継続中のためほとんど誰もいないオフィスではあったが、リーダーとIT機器管理の担当の2名が僕の出社に合わせて出社してくれていた

その足でPCR検査を受けに行く。渡航のためには48時間以内に検査したPCR検査の陰性証明書が必要なためだ。予約した12時よりも約20分ほど早く到着してしまったが、ほとんど待ち時間もなく検査を行ってくれた。長い綿棒のようなものを両方の鼻の奥に交互に入れていく。およそ10秒くらい、あっという間に終わってしまう

昼過ぎということもあって何か食事を証と思ったのだが、入ろうと思っていた「博多もつ鍋やまや」の店の前でランチの看板を見て「やっぱりこれは食べられないな」と思う自分がいたのだった。がっつりとした唐揚げやチキン南蛮は昔の自分ならウェルカムだったと思うのだが、何ならライスのお代わりもしたと思うのだが、もうこの量は自分には無理だと思った。そういう日常の端々に歳を知る

病院の近くでほかに思いつくような店もなく、東京駅に戻ってラーメンストリートで空いていた「斑鳩」に入った。ラーメンも昔はよく食べたが、いま食べてみてそれほど感動がなかったのは残念だったと思う。しかもラーメン1杯1000円もするとはちょっと高すぎる。場所代が高いというのは理解できるのだが

丸の内線に向かう途中でエノテカが気になり入ってみた。その月のエノテカのフリーペーパーの特集が僕の好きなローヌだったせいもある。店員さんに声をかけられたことをきっかけにして初めて利用した試飲コーナー。本当はこれの赤が飲みたかったのだが赤を出していないので白で代用。トロリとした質感と親しみやすい果実味もあってトータルバランスも良好。結局、飲んでもいない赤ワインを購入して帰った

自宅のワインセラーに少し空きスペースがあったのでそのままではもったいない気がして、スペースを埋めるワインを買っておきたかったというのもある。そのほかにも八重洲のリカーズ長谷川で赤ワインを2本購入したので合わせて3本を持ち帰り、まるで薪を積むかのようにワインセラーの棚にワインを並べた

そしてこの日のメインイベントはa-haのドキュメンタリー映画だ。出国前に見られるギリギリのタイミングだったがとにかく見られてよかった。意外にもメンバー間の軋轢のようなものをずっと抱えたまま活動してきたグループなんだということを改めて知る。作品だけを聴いていても全くそんなことは分からないし音楽が良ければそれだけで十分なのであるが、長く続けてきているバンドにしては微妙なバランスを保ちつつ各個性の努力によって続けてきていたんだということがよく分かる映画だった

観客はてっきり40~50代が多いかと思っていたら意外にも中学生くらいの男子も一人で見に来ていたのに驚いた。世代を超えて愛されているという言い方は平凡かもしれないけれど、実際、時を超えて聴き続けることができるバンドだと思う。日本にはそれほどファンを公言する人は多くないように思うけれど(それにしてもテイク・オン・ミーに曲の途中でニワトリの声マネが入るバージョンがあったことにも驚きだった。これがリリースられていたら恐らくここまで売れるバンドにはならなかっただろう)

そして本当に最後となるテングを訪問。週末の金曜日ということもあるのだろうが、それにしてもコロナのさなかにも関わらずほぼ店内はお客さんで一杯だった。我々もまあそのお客の一部なのではあるが、少し恐ろしさは感じたものの一番端の席だったし、少し距離があるにしてもつい立てがない僕らの目の前の席にいたお客さんが途中で帰ったこともあって、そのまま居ついて最後のテングを満喫したのであった

とまあ、いろんなことを済ませた一日なのであった