濃い紫色で芯の部分の色が濃い
陽性の果実の香り、鉛筆の芯、そしてミルクのようなニュアンス
シルキーなタンニンと極めて滑らかなテクスチャーでザラついたところがない。全ての要素がきれいに溶け込んでいる。想像したより強いワインではなく、少しの苦味を感じる後味によって味わいのまとまりが感じられる。酸は穏やかで主張が少なく、味わいにそっと寄り添う。茎っぽいニュアンスも感じとれる。果実味、酸味、タンニンのバランスがよくて欠点が見つけにくい、良くできたワインですね
タナのワインはあまり飲んだ経験がなくて、記憶にあるのは例えばシャトー・モンテュス、あるいはガスコーニュ・ルージュくらいなもの。”タンニン”の語源になったといわれるブドウ品種「タナ」にはパワフルなタンニンの荒々しさというイメージがあったけれど、このワインとシャトー・モンテュスに共通すると思ったのはその肌理の細かいサラサラとしたタンニンではないだろうか。粗いのではなく、細かい。パワフルなのではなく、繊細。タナ、いいブドウ品種だなあ
もしかしたら僕自身のタナに対するイメージがはっきりと変わってきた、そんなきっかけになるワインだったのかも知れません
それにしてもリカーズハセガワ、このところ全然ハズレなワインがありません。特にレジ前のコーナーが狙いめ。このコーナーの手ごろ価格のワインは当たりが多い。ちゃんと選んで店頭に並べているという信頼感が持てます
ワイン:ドン・ダビ タナ レゼルバ
ワイナリー:ボデガ エル・エステコ
ヴィンテージ:2017年
アルコール:14.0度
インポーター:スマイル
購入先:リカーズハセガワ北口店(八重洲)
価格:1250円(税込)