アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

老舗のくず餅とチンチロリンで大当たり



なぜか急にくず餅を食べたくなった

子供の頃からこの渋い和菓子が好きで、手順的にはまず最初にくず餅を皿に取り、次にきな粉をかけて最後に黒蜜をかける訳だが、この最後にかける黒蜜が粉の上をツルツルと滑り落ちてしまう様子にいつも不条理さを感じていたものだ。どうしてこうもきな粉と黒蜜は混ざらないのか、と。果たしてこれで菓子として完成しているのか、と。200年もの歴史がありながら200年間ずっときな粉と黒蜜は混ざらないまま今日まで来ているのか、と(大げさすぎか・・)


ともあれ、カブちゃんと共に都営バスのエース路線(と勝手に思っている)「都02」に乗り錦糸町へ向かう

バスは終点まで乗らずに2つ手前の”太平三丁目”で下車、そこから歩いて船橋屋まで歩いていったところすでに店の前は行列。良い天気で気温も高い中、店の前にはミストが噴出していて涼しげ




周りのお客さんを見ているとほとんどのお客さんがかき氷を注文していた

船橋屋でかき氷・・?」

それほどくず餅が好きではないカブちゃんがこの日はあまり不満もなくバスに乗ってついてきた理由が分かったような気がした瞬間ではあったものの、周囲のお客さんに流されることなく、ブレずに初心貫徹で頼んだのがこちらの商品




エンドウ豆入りのくず餅はモチモチとした柔らかい食感で、きな粉と黒蜜のマリアージュが口の中で素晴らしいハーモニーを奏でる。さすがの旨さ。そして炎天下の中かき氷を食べる周囲のお客さん達を横目にこの伝統的、正統的かつ常温的な和菓子を食べる背徳感


と、、あらためて皿の中をよく見てみると黒蜜の上にきな粉が乗っているように見えるではないか。くず餅、黒蜜、きな粉の順。確かにこれだと粘着質の黒蜜にふわりときな粉が乗って一体感を保っているように見える。黒蜜は最後にかける調味料やスパイスと同じような扱いをすべきという先入観にとらわれてしまっていたが、逆にきな粉こそを最後のピースとして当てはめるというような思考回路の逆回転にこれまで何故思い至らなかったのだろうか・・



ちなみに船橋屋に出かけたらトイレに立ち寄ってみるのがお勧め。建物が古い造りのせいだと思うけれどトイレに行くにはいったん店の外、つまり中庭に出る必要があるのだけれど、ポイントはトイレそのものではなくこの中庭。この中庭に立つと、酒蔵やワイナリーで感じるのと同じようなくず餅を作る時の発酵によるとてもよい香りがふわりと鼻先をかすめる。こうした体験も実店舗を訪れる楽しみの一つ



船橋屋(亀戸天神前本店)
住所:東京都江東区亀戸3-2-14
電話:03-3681-2784




錦糸町からの帰りは総武線に乗って一気に御茶ノ水へ移動、居酒屋の「魚盛」で簡単に食事をすることに

ダイナック倶楽部の会員だと日本酒を頼む時に”チンチロリン”ができるらしい。聞いたことはあったが今までやったことのないチンチロリン。店員さんにやり方を聞き、言われたとおりにサイコロを2つ握って手のひらで少し転がした後に大きめのコップにえいやと投げ入れたところ、なんと「・(イチ)」のゾロ目が・・

ビギナーズラックは確実に存在すると思ったと同時にこんなところで(と言っては失礼だが)運を使ってしまってよかったのだろうかと自戒もしつつ、ゾロ目の特典としてコップ酒を大量に受け皿にこぼしてもらう



しかしダイナック倶楽部は使いでのあるいいカードだ。ずいぶん昔から使っているが数回食事するだけで2千円~3千円分くらいの食事券をすぐくれるイメージがある。これで儲かっているのかとこっちが不安になってしまうくらい。今回も2千円分の食事券を頂いてしまった


またこの食事券を持ってどこかのダイナック加盟店を訪問してみよう


魚盛 御茶ノ水店住所:東京都千代田区神田駿河台2-4-1
電話:0800-170-2461/0120-58-7030