アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

炭火焼 湯浅 @田町


個人的にエポックメイキングな出来事が起こった場合、振り返ってみるとその前段においてそこに至るべき複数の予兆が起きていた、というのがこれまでの経験則だ。19年に起きたエポックと言えば「焼酎の炭酸割り」。焼酎を炭酸で割るという発想が今までなかったのだが、これが意外と、いける

毎度酒の話ばかりで申し訳ないが、そもそもがそういうブログなので遠慮なく今回もそういう話をする。どうでもいいような話ですまない


店で飲む焼酎といえば「ロック」「水割り」「お湯割り」の3つの選択肢に加えて「ストレート」というのがせいぜいだったのだが、その店を紹介してくれた人に勧められるまま飲んだ田端にある「だるま屋食堂」の”黒霧島ペンタゴンの炭酸割り”に出会ったのがその予兆の第一だった。ウィルキンソンで割った焼酎をいざ飲んでみると、その炭酸による爽やかな口当たりに芋がほのかに香る。これはこれでありだな、と思った

第二の予兆は、それまでロックかストレートで飲んでいたはずの親戚が炭酸割りの高倉(奄美黒糖焼酎)を飲んでいるのを見かけたこと

そして第三の予兆は、居酒屋のメニューに初めて「炭酸割り」の選択肢を見つけたこと


こうした複数の経験を踏んだ結果、焼酎の炭酸割りはすでにして市中に広まり浸透しているのだなとようやく気づいた訳だ。もしかしたら昔から存在していたのかも知れないが、少なくとも自分にとっては19年のエポックメイキングな出来事だったように思う


久々に訪れた田町の「湯浅」でも薩摩白波を注文する際に「炭酸割りはできますか?」と聞いたところ普通に「できます」という店員さんの回答があったことで確信を深めた



田町駅から芝税務署、といって世間の通りが悪ければ、慶応大学に向かう道すがらにある。少し奥まったところにあるこの店はなかなかに風情もあり、チェーン店ではないこともあり手の込んだ料理がウリになっている。そのうえ大変にコスパがよい。お勧めは2500円のコース料理だ。サラダ、お造り、名物の玉子の黄身が添えられたつくね、焼き物、ダシの効いたおでん、さらに〆の食事に鶏のダシが効いたスープなどが次々に出てくる



思うのだが”焼酎の炭酸割り”はハイボールの代わりになる飲料として普及し始めたのではないだろうか?ハイボール人気でウイスキーの原酒不足による販売停止が相次いでいるというニュースを目にする機会が多い。ウイスキーと同じ蒸留酒である焼酎を炭酸で割ってハイボールの代わりにしようという業界の目論見があったのではないだろうか



邪推に過ぎないかも知れないしなんらかの確証を得る術もない。あくまで想像の域を出ないが、最近はそのように解釈することにしている




炭火焼 湯浅
東京都港区芝5-20-20
050-5595-2823