アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

麺屋 猪一 @京都河原町


噂を聞きつけ出かけてみたラーメン店

京都ラーメンというと「ますたに」のような豚骨ベースの背脂ギトギト青ネギどっさりというイメージが強いが、ここのはそれとはまったく違う。ラーメン業界の情勢にはとんと詳しくないけれど、そういう意味ではいわゆる”伝統的な京都ラーメン”とは一線を画すといってもいいのだろうか




事前に調べて評判が良さげだった「鶏そば(黒)」(950円)に煮玉子(100円)のトッピングして注文。見た目はとても洗練されている

まずスープを3口ほど飲んでみて驚いた。鶏の旨みがしっかりと引き出された、コクがありつつもサッパリとした味わいのスープはもはやラーメンというよりも和食に近い印象。油っぽさもあまり感じられない。小麦のおいしさが感じられる細めのストレート麺もよくこのスープにあっているように思う



まるでいままさに温泉(スープ)の中から陸(麺)に上がろうとする肌がピンク色に火照った色白美人な4匹の子ブタのようにも見える(見えないか)チャーシューはとても柔らかい。まるでササミのようだ、と言ったら怒られるかもしれないがこれもスープによく合うものだった。そして普段は飲み残すスープも、今回は最後まで飲み切ってしまった




約20席ほどで店員さんは5人ほどいたしリソースは十分揃っているように見えたが、どういう訳か待たされる時間が長かったような気がする。席に着いてラーメンを食べているお客さんよりも、席に着いて待っているお客さんの方が多いように見えた

当然、店の中と外にも行列ができている。麺を茹でる鍋(正式には何と呼ぶのだろうか)を見ると他の設備に比べるとやけに小さく感じたのだがそれが原因なのかも知れない。うまく回せてないような気がしたのが素人的には何だかもったいない気がしたのだが、もしかしたらあえてゆっくり提供して行列を作るようにしているのかも知れない

そうした理由はよく判らないが、いずれにしても隣に座った女性2人組がかなりのテンションで食していた(ラーメンに加え丼物も頼んでいた)ことからも女性にも入りやすい店舗づくり、味わい、ということで大変な人気があるようで、実際、食べてみておいしいと思えるラーメンだった

テーブルの上にはとろろ昆布や七味などが置いてあり途中で味を変えることもできる(これを最近では”味変(あじへん)”と呼ぶようだが)。基本的にはオリジナルに忠実にいきたい性格なので、ラーメンが残り少なくなってきたところでやおらこれら調味料を投入してみた。確かに手元で新たな味わいへと変貌を遂げるわけだが、あまり調味料を入れ過ぎると最後は自分がいったい何を食べているのか分からなくなってしまうので注意が必要だ




麺屋 猪一
京都府京都市下京区恵美須之町寺町通仏光寺下ル542