アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

葡萄酒堂 @京都


燕燕で中華を頂いたあと、調べて適当に見つけて入った路地裏のワインバー。これが当たりだった

こんなところにワインバーがあるのかと、おそるおそる路地を奥の方へ歩を進めていくとやがて左手に大きな窓から漏れる明るい光がみえてくる。そこがこの葡萄酒堂だ。外から店内の様子を伺うと奥にテーブル席があり、その左手がカウンター席になっている。どうやらお客さんで埋まっているようだが、見れば手前の窓側の席が空いている




扉を開けて入店し、そのまま想定通り窓際の席に案内された。奥の方のお客さんが座っているあたりから少し離れているから、むしろコロナ禍のさなかにおいてはこの方が都合がいい

最初にお願いしたのは僕がグラスの赤ワイン、カブちゃんは白ワイン。赤はキャンティで、タンニンがしっかりとしていて石灰のようなミネラルを感じた。そして白はマルバジア。香りがフローラルで華やかな印象だが飲むと甘さは感じない。店員さんに聞くとマルバジアはマスカット系の品種だそうで、どうりでこの華やかな香りはミュスカにも通じるような気がする




カブちゃんと2人で合わせて4杯のグラスワインを頂いたが、どれもしっかりとした量がグラスに注がれた。これは大事なポイントだ。たまにレストランでも「えっ!?」と思うくらいに量が少ないことが多々ある。それは同時に、残念に思う瞬間でもあり落胆を感じる瞬間でもある。グラスに対して適量というものがあるだろうと思うし、価格はこの際もうどうでもいいのだから




お腹はそれなりに満腹でもあったので、ワインに合わせて簡単なおつまみとして生ハムの盛り合わせを注文。皿の上にたっぷりと盛られていてこれで確か1000円とちょっとだったと思う。内容はパルマの12ヶ月と24ヶ月、それにサンダニエーレの3種。パルマは脂が柔らかくふんわりとした食感だ。そしてサンダニエーレは少し塩気を感じ淡白な味わい。こうして食べ比べてみると同じ生ハムでもずいぶんと味筋が異なる




続けて頂いたのはアパッシメント。まるで焼き栗のような香ばしい香りと味わいだった。そしてカブちゃんは引き続き白ワインで、これは海沿いのリグーリア州のチンクエテッレ。ブドウ品種はヴェルメンティーノだった。コクはあるがサッパリとしたドライな味わいだった。量もグラスにたっぷりだ





思いがけずに見つけた路地裏のワインバーで、果たしてこんな場所で商売になるのかと思ったがそれは杞憂だったようだ。お客さんでいっぱいだったし、実際、この店を訪れてみればなぜこれほど人気を保てているのか分かったような気もする

また機会があれば再訪してみたい、そう思わせるワインバーだったと思う





葡萄酒堂
京都府京都市下京区悪王子町47-12
050-5597-8648