79.吹上坂
吹上坂のスタート地点は、播磨坂のスタート地点に近い。地図を見るとすぐに分かると思うが、千川通りに面するそれら2つの坂の起点はほぼ同じ場所にあり、そこから春日通りに向けこれらの坂が2手に分かれている。いわば兄弟のような坂にも見えるのだが、その成り立ちはかなり異なっているはずだ。もう一つ興味深い点は、上から3番目の写真に注目して頂きたい。ビルの間に挟まれて新宿の「NTTドコモ代々木ビル」が見えることにお気づき頂けると思う。この吹上坂を上る途中から、大きくはっきり見えてくる。このビルの見える”大きさ”に注目して頂きながら、次の庚申坂に進んでみたいと思う
85.庚申坂
この坂は春日通りの西側に広がる小日向に向かう入口に位置している。一番上の写真に注目すると、白い建物の上のところに先ほど見たばかりの「NTTドコモ代々木ビル」のてっぺんが見ると思う。吹上坂を春日通りに向け上っている途中から見えていた同ビルは大きくはっきり見えていたにもかかわらず、吹上坂を上り切ってぶつかった春日通りから今度は庚申坂へと足を踏み入れると、ビルの頂上部分がようやう少しだけ見えるだけなのである。要は、庚申坂の降り口(春日通り沿い)よりも、春日通りから下った場所にある吹上坂の途中の方が、高低差で言うと高いということを意味していると思われる。これに気づいた時は最初目の錯覚かと思ったが、おそらく事実なんだろうと思っている
86.切支丹坂
庚申坂からは丸ノ内線の操車場がよく見える。その庚申坂を下ったところにこの切支丹坂の入り口がある。ちょうど丸ノ内線の高架下、トンネルの入り口あたりがスタート地点なのだが、この坂道歩きのアプリを使い始めて初めての困難にぶつかったのがこの坂でもある。何を言っているかというと、このアプリは目的となる坂道のスタート地点に来るとGPSが反応して(坂歩きの)「開始ボタン」が押せるようになるのだが、この切支丹坂はその「開始ボタン」がなかなか押せる状態にならなかったのである。GPSがうまく位置を読み込めず、「開始ボタン」が押せるようになるまでずいぶん長い時間この辺りで右往左往してしまった。トンネル付近をウロチョロし、傍から見たら大変にあやしい人物だったろうと思われる
84.荒木坂
春日通りを離れ、今度は文京区小日向と水道の境界を走るウネウネとしたカーブが続く通り沿いから、小日向の台地へ登っていく坂をいくつか上っていく。その最初の坂となったのがこの荒木坂だった
83.新坂(今井坂)
アプリ上は”新坂”と書いてあるが、文京区教育委員会が立てた看板には上の写真の通り”今井坂”の方を優先した記載になっている。ちなみにGooogleマップを見ると”新坂”になっていた。この坂もなかなかに味わい深い坂で、坂に向かって左手には国際仏教学大学院大学があるのだが、この大学はこの地で亡くなった徳川慶喜が住む第六天の跡地に建っているらしい。もう一つの鑑賞ポイントとしては、地上を走る丸ノ内線を上から眺めることができる点。電車が来ないかとしばらく立ち止まっていたら、後楽園から茗荷谷に向けて走ってきた丸ノ内線を写すことができた。この坂の先を抜けると春日通りにぶつかる
82.金剛寺坂
先ほど歩いた新坂(今井坂)と同じく、この坂道も丸ノ内線の上にかかっている。橋の上から後楽園方面を見ると地上を走る丸ノ内線が再び地下に潜るトンネルが見える。そして、この坂を上ってその先に進むと行き着く先も春日通りだという点で新坂(今井坂)と共通性がある。途中、日本ヴォーグ社の看板を掲げる建物を見つけたが、調べてみてもあのファッション誌との関係があるのかどうかは結局分からなかった。どうみても関係ない訳ないとは思うのだが
72.牛坂
水道を東に抜け、小石川後楽園のあたりまで近づいてきた。牛坂は牛天神北野神社の脇を短く上る坂道だ。いつもは石でできた鳥居の側から階段を上って天神様まであがっていたので、横にこんな坂があることは知らなかった。牛天神は崖のヘリのような場所に建っており、地形的にも興味深い場所にある。まだ今ほどビルが建っていない時代にはきっと見晴らしがよかったのではないかと思う
73.安藤坂
安藤坂は僕たちがよく利用する坂道の一つ。神楽坂や飯田橋の方まで歩いて行くときにこの坂を利用することが多い。坂を上るとその先に伝通院が見えてくる。地図を見ても分かるが、安藤坂と伝通院は直線的に繋がっているようにみえるのだが、その途中で春日通りがほぼ直角にぶつかっている。つまり、安藤坂から伝通院に向かう途中が春日通りで分断されている訳だ。安藤坂と伝通院はひと続きで考えてもよいのかなと思ったが、詳しいことは良く知らない
歩いた坂:8
79.吹上坂
85.庚申坂
86.切支丹坂
84.荒木坂
83.新坂(今井坂)
82.金剛寺坂
72.牛坂
73.安藤坂