アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

Jean Pierre Moueix Les Vendanges 2016/ジャン・ピエール・ムエックス レ・ヴァンダンジュ <フランス>




深みのある美しいルビー

果実の凝縮感と洗練さを感じさせる香りにはスモーキーなニュアンスもある

まずタンニンがきれいだ。シルキーで液体によく溶け込んでいる。そして酸も上質な印象。黒と赤の中間を行くベリーのフレーバーが口の中に広がり、それでいて果実味は抑制的で奥ゆかしさを感じる。苦さなど刺々しい印象が全く感じられない。あまりベタベタと近寄ってくるでもなく、かといって疎遠でよそよそしい訳でもない。そっと傍らにいて親しみやすさがあるのだが、ふと横顔を眺めると美麗な表情を見せる



このワインも山本昭彦さんの「絶対はずさないおうち飲みワイン」に取り上げられていたもの。今回この本の中から6本のワインを購入したのだが(いずれもトスカニーで購入)、6本の中ではこれが最も好みだった。飲み疲れないし、単体で飲んでも楽しめた

ところでこのワインにスモーキーな香りを感じた時、むかしカブちゃんの知り合いのYさんご夫妻のお宅に招かれた際に飲ませて頂いたシャトー・オーゾンヌのセカンド、シャペル・ド・オーゾンヌのことを思い出した(こちらご参照方)。シャペル・ド・オーゾンヌももの凄く煙のような香りがあって、「煙たい!」と感じるほどだったのが今でも記憶に残っている

スモークの香りが右岸のメルロに特徴的なものなのか、それともスモークの香りを感じてしまう僕の鼻の方に問題があるのか、よく分からないのだが

この価格帯の他のワインとはだいぶ趣きを異にしている気がした。価格を考えれば”マストバイ”なワインと言ってよいと思う


2日目以降の感想を追記しておくと、スモーキーなニュアンスはすでに消えていた。その代わりにシンプルに果実味が楽しめる優しいワインになっていた。いずれにしても楽しめるワインである



ワイン:レ・ヴァンダンジュ
ヴィンテージ:2016年
アルコール:13.5度
インポーター:エノテカ
購入先:トスカニ
価格:1815円(税込)