アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

シャトー・ガザン フランス

僕たちにとっては思い出のあるワインです


Chateau GAZIN 2008


裏のラベルもレトロで美しいデザイン

何となく花札をイメージしてしまったのは僕だけでしょうか


ドルドーニュ川右岸、ポムロールの優良シャトー

ペトリュスの土地の一部はこのシャトー・ガザンの土地の一部だったようです


このワインはネットで見つけ、約6000円で購入しました

アルコールは14度です



ビターチョコレート、カカオ、スパイス、熟したプラムやブラックベリー

それに樽の香り

タンニンはとても柔らかくしなやかに溶け込んでいます

果実味もしっかりと感じられる

酸もあり、飲みやすい

繊細で決してへヴィーにならず、フィネスがあり優雅な印象

とても良いワインだと思います




このワインには、「あの日」のひんやりと湿った土のニュアンスを連想させられました




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ボルドーへの旅行に出かけたのは2009年の年末

パリに入りそこから鉄道でボルドーへ移動し、グラーヴやサンテミリオンを訪ねる旅行でした


この旅で訪れたシャトーの一つがシャトー・ガザン

クリスマスシーズン後の年末ということもあり、見学を申し込んだ多くのシャトーからは受け入れを断られてしまいました

メドックの格付けシャトーはほとんどNG

そんな中、快くOKのメールを返してくれたのがこのシャトー・ガザンだったのです


それまではガザンの名前も知りませんでしたが、シャトーのリストを見ながらネットで連絡先を調べ、片っぱしからメールで見学の申し込みをしたことを覚えています


シャトー・ガザンのあるポムロールとサンテミリオンは隣接しているので、一緒に周ってしまうことにしました

サンテミリオンで訪れたシャトー・フィジャックの記事は以前取り上げているので参考にしてください


ボルドー市内から鉄道でリブルヌまで移動し、タクシーでサンテミリオンに入りました

まだ暗いうちに出発したボルドー


そして到着したのがリブルヌ駅




サンテミリオンはブドウ畑に囲まれていて、そのブドウ畑と共に街全体が世界遺産に登録されているという、風光明美な土地です




位置関係としては、リブルヌ駅が西、その東にポムロール、更にその東にサンテミリオンがあります

よってサンテミリオンからポムロールに行くには駅から来た道を戻る格好になりますが、サンテミリオンからタクシーでシャトー・ガザンまではそう遠い距離ではありません



タクシーはシャトーの門の中まで入って停車しましたが、見学の約束をした時間まではまだ少し早かった

このため、門を出て、道路まで戻り、周辺に広がるブドウ畑の写真を撮ったり、ガザンと書いてある表札(?)の写真なんかを撮ることにしました



そうしているうちにシャトーの方からジャンパーを着込んだ紳士が僕たちの方に歩いて近づいてきます

この紳士こそ、シャトー・ガザンのオーナーであり現当主であるニコラ・ド・バイヤンクール(Nicolas de Bailliencourt)氏その人でありました

タクシーがシャトー内に敷いてある砂利の上を走る音を聞きつけて僕たちの到着を知り、わざわざ出迎えに出てきてくれたのです

なんというホスピタリティでしょうか・・・



さっそく見学をさせていただくことに


ワインはセメントタンクで仕込むのがガザンの特徴


セメントタンクだと温度管理がしやすいのだそう


熟成中の樽








僕たちが日本から来たので日の丸を掲げてくれていたそうです。感激



シャトー見学の最後に試飲をさせていただきました


この時に飲んだのは2007年

「2007年は今飲むのに悪くないヴィンテージだよ」と言っていたのがいまだに記憶にあります

ボルドーは何年も寝かして瓶内で熟成させてから飲むというイメージがあったのですが、ワインメーカーからこのような発言が出たので驚きました



帰りはどうするのか、と聞かれタクシーで帰るつもりであることを伝えると、なんとニコラさんが自家用車でサンテミリオンまで連れて行ってくれるとのこと

本当に親切な方でした

しかもその車がジャガー。こんな高級な車には初めて乗りました・・・



さらに、有名なシャトーだからといって隣接するペトリュスやヴュー・シャトー・セルタンなどの前でわざわざ車を止め、写真を撮らせてくれました

これがあのペトリュス・・・


畑の土は、聞いていた通り粘土のような黒くしっとりとしたものでした


ヴュー・シャトー・セルタン


シャトー・セルタン・ド・メイ



そうしてサンテミリオンに到着し、ニコラさんと別れました(中央の黒い車がニコラさんのジャガー



ちなみに、シャトー・ガザンを取り扱っているエノテカのフリー・ペーパーの裏表紙にニコラさんの写真が載っていたので、大事にとっておきました






今思うとボルドーへの旅行は夢のような出来事でした

またいつか行ってみたい場所の一つです








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