アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

2019年 アンダルシア旅行① グラナダ


毎年恒例の年1の海外旅行。行き先の選択肢は、まずはヨーロッパがいい。そしてまだ行ったことがないところ。そして冬でもそれほど寒くない場所。ということでそれほど悩まずにアンダルシアに決定。そうしたらついでにシェリー酒の故郷、ヘレスにも行ける

今回の大まかな日程は以下の通り

移動日:12/27(金)/バルセロナ
グラナダ:12/28(土)~12/29(日)
セビーリャ:12/30(月)~1/1(水)
パリ:1/2(木)~1/4(金)

航空会社は初めてルフトハンザを利用し、羽田からまずはミュンヘンに飛ぶ。トランジットでバルセロナへ向かいそこで1泊。翌朝にスペインのLCCのVueling(ブエリング)でグラナダ入り。グラナダからセビーリャはスペイン国鉄のRenfe(レンフェ)で移動。セビーリャからパリ・オルリー空港まではオランダのLCCのTransavia(トランサヴィア)で、帰国はシャルルドゴール空港からミュンヘンでトランジットしルフトハンザで羽田まで


以降、しばらく旅行のことを書いていこうと思う


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『僕は三七歳で、そのときボーイング747のシートに座っていた。その巨大な飛行機はぶ厚い雨雲をくぐり抜けて降下し、ハンブルク空港に着陸しようとしていた』と書いて何の小説の出だしだかがすぐに分かる人は少なくないのではないだろうか

気取ってそれに倣えばさしずめ『僕は四四歳で、そのときエアバスA350-900のシートに座っていた。その巨大な飛行機は雲一つない空を降下し、ミュンヘン空港に着陸しようとしていた』という感じだろうが、こう書くと嫌悪感を催すハルキストも多いかも知れない。真似をするんじゃない、と。いずれにしても確かにこの旅行はパリ以外はほとんど雲のない好天に恵まれたと思う


トランジットのミュンヘン空港に到着したのは夕方の17時頃だったけれどすでに太陽は沈んでいて、空港前にはスケートリンクやクリスマスマーケットが開かれていたりする。つい先ほどまで東京にいたはずなのに、急に旅情が湧いてくる




グラナダ編>

バルセロナについたのは22時頃でこの日はそのまま空港近くのホテルに宿泊し、翌朝の出発に備えることにした。そしてグラナダには28日(土)の9時前に到着。バルセロナから約1時間半のフライト。グラナダは規模の小さい空港で、乗客のほとんどが空港前に横付けされたバスで市内に向かうようだった

バスはALSAが運営しているが特段の事前予約は不要。料金はバスに乗車する際にその場で支払えばよかった。事前に調べていたところによればフライト到着後に空港を出るバスは9:45発の予定で、それを逃すと12時をまわってしまうだった。到着から1時間くらいで空港の外に出られるか心配だったのだが、おそらくトランジットで一度ミュンヘン空港に入っている関係だと思うがあっという間に空港の外に出られた。また、空港もきわめて規模が小さいのでバス停の場所もすぐに分かる。9時過ぎには空港の外に出ていたと思う

スペインのバス時刻表に”スケジュール”というものがあるのかどうかよく判らないが、空港を出ると予想に反して既に2台ほどバスが停車していた。おそらくフライトの到着に合わせて運行しているんだろうと思う。バスに乗車しようとする旅行客が乗車口に並んでいたが、旅のテクニックとしてはスーツケースを持っている場合は先にバスに荷物を預けた方がよさそうだ。僕たちの前に並んでいた人たちは乗車口で運転手さんに指示され荷物を積み込むためにいったん列から移動させられていて、運よく先にスーツケースを積み込んでいた僕たちはすんなり乗車することができた



グラナダに着いてホテルにチェックインの後、まず最初に日本語情報センターに向かい事前に日本から予約しておいたアルハンブラ宮殿見学のチケットや音声ガイドを受け取りに向かった。アルハンブラ宮殿の見学は直接オンラインでチケット購入することができるのだが販売開始直後に検索したらもう売り切れになっていて、結局この日本語情報センターが企画するツアー(と言っても実際には何のアテンドもなく自分たちで見学するものなんだが)に参加することにしていたものだ

とはいえ、実際に訪れてみるとバスの乗り降りや不安に思っていたようなことまでいろいろと細かく現地情報を提供してくれたので大変に助かったと思う。音声ガイドが「まだ充電ができていない」ということで午後に日本語情報センターを再訪することにし、街歩きに出た

グラナダアルハンブラ宮殿で有名だが、街の規模自体はそれほど大きくない。歩いて観光することも十分可能だし、2日もあれば観光を楽しめる。イスラム文化の気配を残すその街は今まで訪れた欧州の国々の景色とも異なるし、同じスペインでも過去に訪れた北部バスク地方とも異なる





グラナダ初日のお昼ご飯はさっそくバルを訪問。メヌ・デル・ディアをお願いしワインを頼んだら自動的に赤ワインが出てきた。カブちゃんが赤ワインを飲むと片頭痛が出やすいので心配したが、今回は大丈夫だったので一安心



この煮込み風のスープは絶品だった。体も温まる。基本的には骨付き肉を使用していることが多いようでそれがおいしいダシになっているんだと思う



デキャンタで出てきた赤ワインはたぶんリオハだったと思うが、リオハを飲んで口の中で肉と一緒に噛みしめると恐ろしく旨い。それほど高級なリオハではなかったように思うが酒はやはり地のものなんだろうと思う。現地で飲むワインが日本で飲むよりもおいしく感じるのはたぶん気のせいなんだろうが、味覚も感覚の一つだとすれば、土地の空気に包まれながら飲むワインの味が変わってきても不思議ではないようにも思った



他にはパエリア、そして白身魚のフライを頂き店を出た。場所はホテルすぐ近くのバルだったので大変に便利だった

午後はカテドラル見学からスタート。欧州に行くと街ごとに教会があるけれど、日本のお寺もそうだと思うが、それぞれに違いはあれどいくつも見ていると感動というか感慨というか、そういうものが薄れてしまうのは否めない。せっかく遠くまで来ているにもかかわらず。いずれにしても、いったいどうやって建築したんだろうか、という感想だけは毎度出てくることにはなる訳だが



エバ広場からでる「C32」番のバスに乗りサン・ニコラス展望台へ向かう。ここからはアルハンブラ宮殿を一望できる。日の入り近くになると壁に腰掛けて沈みゆく夕日に沁みるアルハンブラ宮殿を眺める人たちでいっぱいになる





サン・ニコラス展望台からは歩いて戻ることにしたが、坂の途中には白壁の家々が並んでいたりして絵になる景色がたくさんあった





初日から飛ばしてしまってヘトヘトになってしまった。午後からスタートしたこの日の観光はこれくらいにして、明日からのアルハンブラ宮殿見学を含む日程に備えることにした