アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

2019年 アンダルシア旅行② グラナダ


グラナダの2日目

朝ごはんでも食べようと思い朝7時過ぎにホテルを出たら外はまだ真っ暗。そういえばフロントのスタッフも「こいつら一体この時間にどこに出かけるんだ?」という表情をしていたような気もする

暗闇の中を開いているカフェなどがないか歩き回るもどこも開いていないものの、開店の準備のために店の奥にうごめく人の気配だけは感じられる。おそらく8時くらいには開店するんじゃないかと思い取りあえず朝の散歩と思いながら石畳の道を歩くうちに開いているカフェを発見


すでに店内にお客さんもいたのでドアを開けて入店し、コーヒーに生ハムを乗せたバゲット、それだけでは量が足りなくて追加でチュロスを注文した。店員さんのお姉さんはパンキッシュな外見だったがとても親切だった



バスは早い時間から動いていたのでもう一度サン・ニコラス展望台に行ってアルハンブラ宮殿を見ようと思い再びバスに乗ることに。昨日の夕方に来た時は日差しがまぶしい逆光だったのでもう一度別の角度から差し込む陽光のもとで眺めたいと思ったから。昨夕に比べると朝という時間のせいか観光客も10人程度とかなり少なめだったが、ヨーロッパの朝の爽やかで冷たい空気の中で見る絶景はやはり美しかった


帰りは今回もまた歩くことにしたが、今度はアルハンブラ宮殿の麓を流れるダロ川沿いに出る道を下ってみた。下から見上げる宮殿は荘厳な雰囲気があって、遠方から眺めるのとはまた別の顔をのぞかせる


ダロ川沿いの道は狭いから車の往来に気をつけないといけないけれどなかなかに趣きがある。早朝にもかかわらず通りを行く人々は多くて、地元の重要な動線にもなっているようだ。通りの横には川が流れ、見上げればアルハンブラ宮殿がある。ただ散歩するにも十分に楽しい道だった


ダロ川沿いを歩き続けるといずれバスが発着するヌエバ広場にたどり着く。いつも人でにぎわっているこの界隈がグラナダ市街の中心になるのかも知れない



朝から歩き疲れたのでホテル近くのカフェで休憩を。カブちゃんが食べたいと言っていたこの小さなお菓子は口にするとまるで”白あん”のような味がする。コーヒーとセットで2ユーロ。コーヒーもおいしいし、2ユーロでちょっとした休憩ができるなんてスペインの人が羨ましい


午後のアルハンブラ宮殿見学までの時間があるので市街散策を続ける。トリニダ広場界隈はデパート(エルコルテイングレス)や噴水、それに観覧車や広い歩道などがあり華やかな雰囲気があった



どの街であっても地元の食材であふれる市場を歩くのも楽しい。店の片隅に積み上げられたワインを見かけると、どんな銘柄のものを地元で飲んでいるのか興味があるので思わずシャッターを切ってしまう。やはりリオハが人気のようだ。しかも軽めのクリアンサが食事に合わせやすいのだろう



アルハンブラ宮殿見学に先立ち腹ごしらえをするためにバルへ向かう。このバルは日本語情報センターがくれた紙にお勧めのバルとして紹介されていた店。グラナダのバルでは飲み物を注文すればタパスがついてくると聞いていたが、実際、白ワインを注文したら結構な量のタパスが出てきた




僕たちは追加で名物ラボ・デ・トロも注文してしまったが、地元のお客さんの様子を見ている限り飲み物+サービスのタパスだけで済ませている人が多いみたいだ。飲み物1杯が2ユーロ程度で、2杯飲んでも4ユーロ。日本円にしておよそ500円くらいだろうか。これで一食になるので、欧州で食べるランチとしてはかなり安い部類に入ると言っていいと思う


お腹も満腹になり、いよいよアルハンブラ宮殿へ向かう。日本語情報センターで教えてもらった通り、イサベル・カトリカ広場から出るC30番のバスに乗るとものの10分ほどで入口についてしまった

アルハンブラ宮殿は多くの本や雑誌でも美しい景色が確認できると思うのでここであえて素人が撮った写真をたくさん掲載するのは避けたいと思うが、いずれにしても平面的で質素にすら見える外観に反して、内装におけるイスラムの影響を感じさせるタイルのデザインや天井の装飾などが美しい宮殿だった






アルハンブラ宮殿の帰りも夜道を歩くことに。坂道を足で昇るのは大変だけれど、大きな街ではないから下りは歩いても15分程度で市街に戻ってこられる。こじんまりしていていい街だ

喉が渇いたしお腹も減った。再びバルに向かう。この街では何度でもバルに出かけたい


喉が渇いたらまずはビール以外に選択肢はない。このバルでおいていたビールはアムステル。オランダのビール会社だが今はハイネケンの傘下にあるらしい。僕たちの中ではこのビールがかなりのヒットを記録。日本では見かけたことがないけれど、クリアな味わいと軽い苦みの同居が素晴らしく、とてもおいしい


当然のことながら飲み物を頼めば無料のタパスがついてくる。ここはグラナダのバルなのだから


僕が注文した赤ワインはリオハだった。何といってもスペインではリオハが人気なんだろう。横のピンク色の飲み物はそれが何かは判らないままにカブちゃんが注文したもの。ビールサーバーと同じように「LATINO」と書かれたタップから注がれるその飲み物は人気があるようで、見ているうちに次々に売れていた。おそらくサングリアだろうと思う。今回もいろいろとお店には入ってみたがサングリアは日常的に親しまれているようで、飲んでいる人達を頻繁に見かけた




そして新しいタパスが運ばれてくる


また飲み物を注文する。カブちゃんは白ワイン。銘柄が不明だが、味わいからするとブドウ品種はヴェルデホではないかと思うが、定かではない


また新しいタパスが運ばれてくる。僕はまたもや同じリオハだった。正確には「リオハでいいか?」と店員さんに聞かれたような気がするが、他の選択肢をうまく聞きだすことができなかったので聞かれたことに対しそのまま頷いただけ、ということではあるが。実際のところは




グラナダはこれでおしまい。規模感の小さい街だったが、それが逆に居心地の良さにも通じると思う。アンダルシアらしいイスラム文化を感じさせる街の雰囲気は異国情緒が感じられて、全く危険な雰囲気も感じられない安心のできる街だった。約1年半ぶりの欧州だったが、体を慣らしつつ旅行気分を満喫するには程よい街だったようにも思う


明日からは<セビーリャ編>に入ることにしよう