アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

味噌汁が左上

 
 
 
 
ファミリーレストランでトンカツ定食を注文し、運ばれてきた料理を見て「あれ?」と思った。これって、たしかテレビ番組「ケンミンSHOW」で見たことがあるあれじゃないか、と
 
一般に関東では左手前にご飯、右手前に味噌汁という配置であるのに対し、関西では左手前のご飯は関東と同じだが味噌汁については左上にあるという。確かに、右手で箸を持った時に右手前に味噌汁があると箸を持った手がお椀にぶつかってこぼしてしまわないかと注意する必要はある。あるいは右手前の味噌汁を左手で持ち上げようとすると左腕の動きが少し窮屈な感じもする。その点、関西的な味噌汁配置は左手を少し伸ばすだけで容易に味噌汁へアクセス可能だ。何の障がいもないし、むしろその方が左手の動線がスムーズだともいえる
 
上の写真はまさにその関西的かつ合理的なレイアウトであることを明確に示している
 
 
疑問に思ったのは、都内のしかも(おそらく)全国的にも有名なファミリーレストランでなぜ関西風のレイアウトで提供されてきたのかという点。このチェーングループの沿革をホームページで調べてみたところその発祥は福岡になるようだった。今も本社は福岡にある。九州は関西ではないが、どちらも西日本だし、もしかしたらそのあたりが関係しているのかも知れないと思った
 
もう一つ、これは個人的な問題点なのだが、2020年秋ごろから箸の持ち手を左手に変更した僕にとって上記写真のようなレイアウトは食べづらいこと極まりないということ。逆にご飯も味噌汁も右側によっていればまだしも
 
 
どうでもいいような話だ。しかし日本における食文化や習慣の多様性を垣間見た気がして面白いなと思ったということと、右手で箸を持つ前提でいけば関東的な御膳のレイアウトを関西的な配置へ変更しても食事をするうえで何の問題がないにもかかわらず自分がこれまで自然に身につけてきた箸の持ち手をある意味不自然に左手に変更したことによって今度は逆に関西的御膳の配置に全くフィットしなくなったことが面白いなと思ったということを記しておこうと思う