アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

映画「香川1区」

 
 
 
評判になっているらしいドキュメンタリー映画「香川1区」を見に行った。小川淳也という政治家に特段の関心があったわけでもないのだが、映画を見て「ずいぶん熱い男だな」という感想を持った。こんな熱さを持つ人は今どき珍しい気もしたが、熱さの裏にはとても純粋な心があるようにも思え、そんな姿に劇中涙を誘われるようなシーンもあったように思う
 
と、映画館の壁に貼られた告知ポスターを見たらなんとa-haの3人がいるではないか!僕にとって子供のころからの永遠のアイドル、永遠のスターにしてノルウェーを代表する世界的なバンドである。彼らがデビューして以降、常に僕の生活の横に流れているのがa-haの音楽だったと言ってもよい。今でもウォークマンに入れて聴いている。なんならつい昨日も聴いた
 
とかくアイドル扱いされることが多いというのが一般的な言説だと思うのだが、僕にはその評価がどうもうまくしっくりこなかった。確かにルックスの良さは否定しがたいとは思うのだが、その魅力ははやりなんといっても音楽そのものにあると思う。シンセサイザーを多用したスケール感のある曲調だったり、映画を見ているかのようなドラマチックな展開を見せる曲なんかはa-haの真骨頂と言っていいと思う。もちろんポップな曲もたくさんあって、それはそれでa-haの多様な引出しを示していると思う
 
それとモートン・ハルケットのヴォーカル。これがなかったらここまでa-haというバンドは人気が出なかったのではないか。本人は自分の声を「バリトン」と言っているらしいが(そんな記事を見た記憶がある)、モートンと言えばファルセットが有名である。伸びやに輝くファルセット。あれがないとa-haの曲にはならないのだが、ヴォーカルの良さはしかもファルセットのみに非ず。表現力という意味においては曲によって使い分ける声色が素晴らしい
 
どの曲でも同じように歌う歌手と、曲によって声色を使い分ける歌手が存在しているということに気づいたのはモートンのヴォーカルを聴いてからだった。例えばスピッツ草野マサムネさんはどの曲でも同じような歌い方をする歌手だと思う。なのでどれを聴いても常に同じような安心感がある。一方、東京事変椎名林檎さんは曲によって歌い方を変えている典型だと思う。場合によっては一つの曲の中ですら複数の声色を使い分けている。その例が太田裕美さんのカバー「木綿のハンカチーフ」なんである。椎名さんによる木綿のハンカチーフはアルバム「唄ひ手冥利~其ノ壱~」の7曲目に収録されている。有名すぎる曲なので今さら説明は不要だとは思うが念のため書いておくと、二人の男女が互い違いに登場しそれぞれが相手に対してセリフを述べていくといった歌詞になっている。その男パートと女パートとで椎名さんは微妙に声を変えているんである。これに気づいたときはちょっと驚いたものだった
 
ずいぶん話が横にそれてしまい「香川1区」とは全く違う話になってしまったが、新年2日目に見に行った映画から展開した徒然なる感想を記しておく。こういうのも”Train of Thought”(アルバム「Hunting High and Low(by a-ha)」収録)というのかも