アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

王記港式雲吞撈麵館 @台北駅




防疫ホテルでは一日三食が自動的に運ばれてきた。部屋の外に一歩も出られない反面、異国の地で自分が選ばずとも定期的に食事が運ばれてくるというのは非常に楽チンであった

もしかしたら自分は「家ネコ体質」なのかと思うくらい限られたスペースで生活するのに辛さはなく、与えられた食事を食べているだけで快適だった


ホテルを出たらある程度自由な行動ができるようになる。しかしその代わりに食事を自分で手配しなくてはならなくなる。これが面倒だ。自由とは選択の連続でもある


そして言葉は分からなくても腹は減る


滞在先のアパートを出て店を探していて目についたのがこちらの料理店。空いているので言葉の分からない日本人がいても周りに迷惑をかけることもないだろうと思い入店してみることにした

まず適当なテーブルに席を確保する。店内を見ると男性の一人客と、首からネームカードをぶら下げた会社員風の若い男女が食事をしている

注文方法が分からないので店頭に掲げられたメニューを指さしてみた。店主は何やら怖い顔をしているように見えた。なんとなくルール違反をしている気もしたのだがそのルールが分からないので仕方ない

ふとテーブルを見ると伝票のようなものが置いてある。なるほど、これに記入して店主に渡せばよいのか。置いてあったペンで欲しい料理にチェックを入れて再びカウンター越しに店主に渡してみる

しばらくして注文通りの料理が運ばれてきた。味は悪くない。ただ日本のチャーハンに比べると塩味が少なめであっさりとした味わいだった


食べている途中で床の上をネ〇ミが走り抜けていった。そうだ、ここは日本ではないんだとあらためて思い知る


この後にもいくつかのお店で台湾料理を食べてみたがいずれも塩味が少ないと感じた。むしろ日本の食事の方がしょっぱいという特徴があるのかも知れない。味付け一つに食文化の違いを感じる

2度目の訪問はランチだった。汁なしの雲吞を頼んでみた。こちらもさっぱりとした味わい。雲吞は表面がツルツルとして触感もよい。平べったい”すいとん”のようでもある。悪くない


そんなわけで、この店が赴任して最初に自分が選んだ記念碑的な料理店ということになった



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