アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

カーサビアンカ @出町柳

 
出町柳にある老舗のイタリアンを初めて訪問してみた
 
 
 
 
通りからは少し奥まった場所に位置しているのでいままで店内の様子を伺う機会はなかったけれど、入ってみると思いのほか広い店内だった。建物の構造によるのか、店内は複数の部屋に区画されていて各部屋ごとにテーブルが設置されている。経年による落ち着いた空間はとても心地の良いものだった
 
 
 
 
前菜は3種類の料理が盛られていた。ランチといえども一つ一つの料理は手が込んでいて、どれを食べても破たんのないおいしさだったと思う
 
 
 
パスタはクラシックな見た目と安心の味わい。そして遠慮のないボリューム。十分な満足感は嬉しい反面、コース後半の胃袋が心配になるくらいだ
 
 
 
 
確かスズキだったと思うが、魚の料理は皮目がパリパリで身はしっとり。火入れが絶妙、かつこちらもポーションが大きくて運ばれてきた時に驚きを感じたくらいだ
 
 
 
大変にコスパがいいイタリアンだった。お客さんもひっきりなしに訪れていたし、予約なしの飛び入りのお客さんは入口で断られていた。この辺りには他にイタリアンが見当たらない気がするので、界隈で人気を集めているお店なんだということが分かった
 
 
出町柳のあたりは名店が多い。豆餅の「ふたば」はその最たるものだろう。僕たちのお気に入りの喫茶店「maki」もある。和食で言えば枡形商店街近くにある「西角」は外せない。パン屋も「柳月堂」に「エズブルー」などがある
 
 
 
そういえば枡形商店街は最近になりとみに雰囲気が変わってきている。いかにも歴史のありそうな商店街によくある小さなお店が多かったところに「出町座」という映画館ができたのがその走りではないか
 
今回訪問したら「DELTA」(デルタ。おそらく鴨川の三角デルタに由来していることは間違いないだろう)という、京都国際写真祭(というものがあるらしい)の常設拠点なるものができていて、これが決定的に商店街の雰囲気を変えたような気もがする
 
あるいは新たな施設を建築しているところにも出くわした。それが何なのか分からなかったが、ホテルか民泊施設か何かだろうか。商店街に宿泊施設ができるということに対しては少し複雑な気持ちがあるが
 
 
 
古いものがなくなり、新しいものができる。その新陳代謝がいつの時代においてもあってしかるべきということは頭では分かっているものの、自分自身の短い時間軸の中ですら古いと思うようなものがなくなっていくことに対するさみしさのような感情が生まれてくることは否定ができない
 
しかし、新しいものができることにより出入りする人の種類が変わり、人の流れも変わる。それらがもたらす新たな活性化された商店街の雰囲気に対しては個人的な感情だけをもって拒否できない気もしている
 
 
 

京都府京都市上京区今出川通寺町西入ル大原口町214

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