アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

手打ちうむどん 始祖 清水屋 @伊香保


コロナウィルスの問題もあるから今年は東京から群馬への帰省を控えていたのだが、GoToも始まっているし、注意すれば大丈夫だろうと思い日帰りで帰省をした

水沢うどん榛名山にあって伊香保温泉と並んで有名なものの一つだろうと思っている。ただし実際のところこれまでにあまり行ったことがないのでこの機に出かけてみた

水沢うどんを食べさせる店はこの辺りに密集しているのだが、その中から最も歴史の長いうどん屋と言われる清水屋を選んだ。水沢うどんは400年以上も歴史があるそうで、その始祖を謳う清水屋は間違いなく老舗の一つと言っていいのだろう



出てきたうどんは見た目も艶やか。つまんでみると平べったく、そしてカドは立っている。断面は細長い長方形で、このあたりが他のうどんとは少し異っている。食べると非常に滑らかでコシもある。普通、うどんというと中力粉を使うことが多いそうだがここ清水屋では薄力粉を使用しているらしい。それがこの特徴的な食感の理由ということのようなのだが、薄力粉で作るうどんはつながりにくく切れやすいそうで、この点がこだわりの一つになっているようだった



もう一つ、清水屋のこだわりは手打ちであるということ。着席すると「なんでウチの店を選んだの?」と聞いてくる男性がいて、どうやらこの方は清水屋の17代大河原清一氏その人だったようなのだが、僕が「この辺りで歴史が一番長いんでしょ?」というと「違う。これを見なさい」といって複数の店舗の名前が載った水沢うどんのパンフレットを渡された。そこには3~4軒の店にペンで丸が書かれていた。大河原氏が自分で丸を付けたものだが、「共通点は何だと思う?」というのでパンフレットを再びよく見れば数ある水沢うどん店の中でも手打ちを謳う店は限られているらしい



清水屋のもつ長い歴史はもちろん誇るべきことだと思うが、むしろそれよりも”手打ち”の方にこだわりを見せる店主の職人気質は大したものだと思った。材料は粉と水と塩だけ。そして手打ち。日々の仕事をとにかく大事にしてしっかりやる。それを365日続けているうちに結果として長い歴史を刻んでいくことができるのだろう




377-0103 群馬県渋川市伊香保町水沢204
0279-72-3020