アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

東京前野原温泉さやの湯処

 
 
 
雑誌「散歩の達人」に取り上げられているのを見つけて21年の年末に訪れてみた日帰り温泉都営三田線の白山からは8つ先ある志村坂上が最寄りらしい。こんな場所、こんな近場にこんな温泉があることを知らなかった。志村坂上という土地を知ったのも、駅で降りたのも、これが初めてだ
 
三田線の駅を降りて10分ほど歩くと信号の先に「さやの湯処」の建物が見えてきた。土地勘がないのだが、住宅街に突如現れる意外さに驚いた。休日料金の1,120円(平日は890円)を支払い、いざ入館。思っていたよりは広々とした間取りで、休憩所や仮眠室も確保されていた。湯上りに一休みし、また温泉に入るといった使い方もそれほど苦も無くできそうな気がした
 
寒い季節ということもあるのだろうが浴場にいるお客さんの数は多い。屋内の浴槽を見ると”イモ洗い”のごとく若者からお年寄りまで所狭しと並んで座っている。入る隙がないのでそのまま露天風呂に向かう。人々の間にスペースを見つけて湯につかると湯の温度はややぬるい。これでは温まらないと思いこれも屋外に併設されたミストサウナへ移動。こちらも満席で立っている以外に場所がなく、すぐに出ることにして再び屋内浴場へ移動した
 
というように、あまりに混雑していて湯舟に入る隙も少なく、おまけに温度も低めでなんだか居心地がそれほど良くないなというのが第一印象になってしまった。ただ、サウナは良い。ミストサウナではなくドライサウナの方のことだが、混んではいるが広い室内だし、段々になっている座る場所を選べば温度の高めのところから低めのところまで好みに合わせて選べる。水風呂の温度はそれほど低くもなかったように記憶している
 
一時間ほど浴室にいてからカブちゃんと合流して食事をした。ここは蕎麦も名物らしい。食べてみるとまずはそのボリュームに驚いた。そしてかなりたっぷりと盛られているその蕎麦の味は確かに悪くない。十割蕎麦らしいのだがボソボソした感じもなく美味しく頂いた
 
お腹も落ち着いて2度目の浴室だが、露天のゴエモン風呂(というのか?)は湯の温度が熱々だった。いくつかある露天風呂の中でもそれぞれ温度が異なることにも気づいた。最初に入った露天風呂は温度が低めだったが、今度入った方の露天風呂は温度が高くて気持ちいい。体も温まりそうだ
 
そんな訳で、初めは「混んでる」だの「温度が低い」だの文句を言っていた割に最終的にはすっかり満足してホクホクして「さやの湯処」を後にしたのだった
 
 
志村坂上は”一里塚”が現存、保存されている都内では珍しい場所らしい。本物を見たのはこれが初めてだと思う。大きな生垣に囲われたこれまた大きな木がなかなか壮観で立派だった
 
とはいえ、後日、年始に前橋への帰省から都内に帰る際にこの志村坂上がある17号(中山道)を通ってみた際は冬の夕方の暗い時間帯だったせいもあると思うがこの一里塚に気づくことはできなかったのだが。もっとも、脇見運転は危険なので一里塚を探すことに意識が集中できなかったせいだとは思うのだが
 
 
 
東京都板橋区前野町3丁目41-1
03-5916-3826