アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

2023年 ラオス(ルアンパバーン)旅行②

 

 

ルアンパバーンでの目的の一つは早朝の托鉢を見学することだった。実際に見学をしてみて写真などで見る托鉢の景色と異なると思ったのは朝の明るさの違いだった。乾季に当たるこの時期、見学できる時間帯はまだ日が昇っていないような暗い時間だった。季節を考えれば当たり前なことなのだが、写真で見ていたものとの違いに違和感を感じてしまうのだった

しかし冷たい朝のピリッとした空気の中で見学する托鉢の光景はより一層神秘的なものにも見えてくる。見ているとこちらの気も引き締まってくる。とはいえあまり神聖視しない方がいいとは思う。毎日繰り広げられている日常的な出来事でもあるし、昼の間にお寺で見かけるお坊さんたちは俗な世界にも触れている人たちであることに気づかされる

例えば、出かけたスーパーマーケットでも黄色い袈裟を来たお坊さんたちをよく見かけることになった。彼らは托鉢の供物だけを食して生きているわけでは無いということだろう。あるいはお寺の前でスマートフォンを触っているお坊さんもいた。あるいは黄色い袈裟と共にドラえもんのタオルが物干し竿に干してある光景も目にした。お坊さんとはいえ彼らも人間なんだということをあらためて思い知ることになる

 

ルアンパバーンに到着して2日目、実質的にも旅行の2日目にあたるこの日にメインストリートであるサッカリン通り沿いに居並ぶ大所のお寺はほぼ見学することができた。ルアンパバーンのお寺はタイの寺院にも似ている気がするがもう少し密度が薄いというか、日本人でも見学がしやすいなと感じた。あまり仏教的な圧が強くないというような。見学している人の数が少ないということもあるかも知れない。わりとゆったりと見学が可能だった。境内に寝ている犬。明るい日差しの中に咲く花。青く澄んだ空。茶色く濁ったメコン川の流れ。その全てが日本とは異なる色あいを持つ光景だった