アルさんのつまみ食い4

旅と食とワインと・・・ずっと続けます

2014年 フランス旅行 ③

4月28日(月)


この日はいよいよシャトーヌフ・デュ・パプに行きます

午前中はオランジュ市内の観光

そして午後に日本から訪問予約をしておいた2軒のワイナリーに行きます


アヴィニヨン・セントラル駅からオランジュ駅まで電車で移動しました


オランジュ駅に着くと、何やらホームで撮影をしていました

エキストラもいます


オランジュ駅はこじんまりとした駅


駅前からしばらく歩くと街中に出てきます

歴史を感じる旧市街と新興の街とがパキッツと別れている印象

古い方ではまずこの凱旋門が有名


カエサルプロヴァンスでの勝利を記念し、紀元前20年ごろに建造されたものらしいです

幹線道路に立っているらしく、このサークルの周りを大型トラックがガンガン走っていました

一方で、このように巨大なクレーン車が新しい建物を作っている光景にも出くわします


このあたりの道路は舗装され、とてもきれいですっきりとした街並み


朝ごはんを食べずに出てきたこともあり、見つけたパン屋で簡単に食べることにしました







凱旋門ともう一つ、この街の観光名所となっているのが古代劇場

無料の音声ガイド(日本語あり)を貸してくれ、これを聞きながら回ると非常に見応えあります


背面の石壁が非常に価値があるようで、高さ36mの壁は圧巻の大きさです



古代劇場のチケットで、向かいにある美術館も入ることができました





古代劇場を見終え、いよいよワイナリーに向かいます

 14時 クロ・ド・カイユ Le Clos du Caillou
 15時 シャトー・ド・ボーカステル Chateau de Beaucastel

というように予約を入れていました

クロ・ド・カイユは山本昭彦氏のブログ「ワインレポート」で取り上げられていて興味を持ったワイナリー

ボーカステルの方は、インポーターのジェロボームが扱っていることで以前から知っていました

クロ・ド・カイユと同じく、「ワインレポート」にも取り上げられている有名なワイナリーです


オランジュからはまずタクシーでクロ・ド・カイユに向かいます

ただ、フランス語ができないため自力でタクシーを呼ぶことができないため、ツーリスト・インフォメーションでタクシーを呼んでもらうことにしました

13時半にオランジュ発で十分間に合うと思っていたのですが、タクシー会社と交渉してくれたツーリスト・インフォのお兄さんによれば「13時からなら予約できるけど」とのこと

それ以外に選択肢がないので、お願いすることにしました

結果としてランチを食べる時間が取れなくなってしまったため、近くのケバブ屋でテイクアウトのケバブ(5ユーロ)を2つ買い、ワイナリーの近辺で食べることにしました

ただ、このケバブがでかいことでかいこと・・・

子供用の野球ミットくらいの大きさのケバブで、2人で1つで十分でした(結局、残りの一つは僕たちの夕食になったのでした)


ツーリスト・インフォの前に到着したタクシー運転手のお兄さんが言うには、「行きたいワイナリーの町の名前」を知りたいそうで、町の名前が分からないと行けないようです

グーグル・マップのアウトプットを持ってきたのですが、こちらの人は地図よりも文字情報の方が重要なのかも知れません

結局、運転手のお兄さんとツーリスト・インフォのお兄さんで直接会話をしてもらい、うまく話がついたようです

よかったよかった


クロ・ド・カイユまではタクシーで約11ユーロ

2人移動してこの値段だったらまずまずです

到着したのは13時半よりも前、見学予約した14時まで時間もあり、まずは畑で先ほど買ったケバブを食べることにしました


まだ少し冷たいけれど、吹き抜ける風が気持ち良い

遠く東京から離れ、シャトーヌフ・デュ・パプの畑でケバブを食べている不思議

畑にはゴロゴロとした丸石が転がっているのが印象的

そろそろ開花(フロレゾン)も近いのでしょうか




森のようなエントランスには、松ぼっくりがたくさん落ちていました

ここがデギュスタシオンの建物になっていました

扉のボタンを押すと建物中に「ビーッ!」と音が響いてビックリした


対応してくれたのは、メールでやり取りがあったAude女史

小柄ですが、快活でスタイリッシュな印象の彼女はいかにもフランス人といった雰囲気の美人

最初に、畑の位置と造られるワインの関係を示す地図を使っての説明を受けます


そして試飲させてもらったのはこの4種類


左から、

 ・ブーケ・ド・ガリーグ ルージュ /12ユーロ
 ・ヴァン・ナチュール コート・デュ・ローヌ ルージュ /13ユーロ
 ・レ・クオルツ ルージュ (コート・デュ・ローヌスペシャル・キュヴェ) /15ユーロ
 ・レ・サフレス シャトーヌフ・デュ・パプ ルージュ /27ユーロ

他に比べて濃厚な果実味を感じ、まろやかな舌触りで素直においしいと思えたレ・クオルツを1本購入

セラーも見学させてくれました


この地方に特徴的なフーダー(大樽)もあった


こうして最初の訪問先であるクロ・ド・カイユの見学は終了

14時半ころにAude女史に別れを告げ、握手をし、クロ・ド・カイユを後にしました


僕たちが去った後のワイナリーは再び静粛を取り戻し、小鳥のさえずりと爽やかな風の吹く景色の中に還っていく





続いては、シャトー・ド・ボーカステルに向かいます

ここからは、約2kmの道のりを歩いて移動します

どこのワイナリーの畑化分かりませんが、こうして雑草とブドウの木を競わせて生命力を引き出している畑もあるようです

とにかく歩き続ける

ようやくボーカステルの看板も出てきた


ボーカステルも近づいてきたころ、農夫らしき男性たちが畑で作業しているとこをに出くわしました

何やらこっちを見て手を振っているので僕たちも手を振り返したら

 「コンニチハー!」
 「オチョオチョー!」

と叫んでいます

「おちょおちょ?おちょおちょって何よ」と思いながらも、フレンドリーな南仏の雰囲気に気分もよくなる

とにかく、この辺りの畑はこのように丸石がゴロゴロしているのが特徴的でした


シャトーの門


この右側の建物でデギュスタシオンなどをさせてくれました


扉のインターフォンのボタンを押し、15時から予約している旨を伝えるとロックを解除してくれるので、扉を押して2階まで上がります

ここでしばらく係員の到着を待ちました


先客として香港から来ていた2名とあいさつを交わす

この2人、後でわかるのですが香港でワインのデリバリー(といっていた)をしているらしく、日本企業のエノテカでも働いていた子があるようです

夫婦かと思ったのですが(本当に夫婦かも知れませんが)、男性はCEO、女性は運転手を担当していて、約1か月間にわたって産地を回っているようでした

名刺をもらったのでいつかメールでもしてみようと思います

いずれにしても彼ら2名と僕たち2名の合計4名でテイスティングをすることになりました


その前にまずは畑に出て、シャトーの概要について説明を受けます





畑に出た後は、セラーの見学です


驚いたのは、ボルドーのようにセメントタンクが使用されていること



そしてようやくお待ちかねのテイスティングです

こちらが試飲室


白2種、赤3種をテイスティングさせてくれましたが、いずれにグラスにたっぷり注いでくれるので結構酔います・・・


白はルーサンヌだったかな、あまり飲んだことのない品種でよい経験になりました

赤はローヌらしくシラーやグルナッシュなどのブレンドだったように記憶しています


明らかに、カリフォルニアなどとは作りが違うことが分かります

これほど気候が温暖でブドウがよく育ちそうな産地であるにもかかわらず、果実爆弾にはならない

奥ゆかしさがあって、ひと口飲んだだけでは分かりにくいフィネスとエレガンスのワイン


ボーカステルではワインの販売をしている様子がなく、購入することはありませんでした

聞けば売ってくれたのかも知れないけれど


結局、今回のワイナリー巡りで購入したのはクロ・ド・カイユの1本だけ、ということになります

だったらクロ・ド・カイユでもう1本くらい買ってもよかったかな、、という後悔が少しだけ残りました


オランジュの駅まではシャトーで頼んでタクシーを呼んでもらって帰ることにしました


この日は天気が変わりやすい日で、雨も少しぱらついたり、また晴れたり、いかにもフランスらしい天候でした


再び戻ってきたオランジュ


帰りも12ユーロ程度でした




電車の車窓からの眺め



アヴィニヨンに戻ってからまだ晩ごはんまでは時間もあるし、日も高く明るかったので、市内散策することにしました


こういう古いルノーが普通に乗られているのですよね



晩ごはんは先に書いた通り、ケバブの残り

それにスーパーで買ったヴァンソーブルを飲むことにしました


これはクロ・ド・カイユで拾った松ぼっくりと、ボーカステルの畑で拾った丸石



観光もいいけれど、こうしてワイナリーを巡るのも楽しいです



翌日は世界遺産を巡る旅です

ポン・デュ・ガールを見たり、アルルなんかに出かけます



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