人形町にあるHuitを前回訪問した時の投稿で予告していた通り今回の帰省でも足を運んだ。オーナーソムリエのことを理解しているつもりなのでいつ来ても安心して料理やお酒を楽しむことができるし期待を裏切られることが無い。しかしもちろん初めてのお客さんでも間違いなく楽しめると思うのは、やはりオーナーソムリエの個性によるところが大きいと思う。かつて勤務していた中目黒のビストロKでの接客に魅了された僕たちは今もこうして彼の個性に惹かれてこの店に足を運んでしまうのである
ところでこの日飲んだワインの品種に「マルセラン」というものがあったことをソムリエに教えて頂いた。マルセラン。正直言って初めて耳にした品種だと思った。味わいの印象にグルナッシュらしさを感じたように記憶しているのだが、調べてみるとカベルネ・ソーヴィニョンとグルナッシュ(!)の交配品種であるようだ。そしてさらには近年になり新たにボルドーで認められた6品種のうちの一つにもリストアップされている品種らしい。その6品種を以下に引用するとこのようになっている
赤ワイン用4品種
・アリナルノア(Arinarnoa)
・カステ(Castets)
・マルスラン(Marselan)
・トウリガ・ナショナル(Touriga Nacional)
白ワイン用2品種
・アルヴァリーニョ(Alvarinho)
・リリオリラ(Liliorila)
トウリガ・ナショナルとアルヴァリーニョの2品種を除き、マルセランを含めて4品種は初めて聞いた名前だ
今こうしてあらためて6品種の名前を見ているうちにここにマルセラン(上の資料ではマルスラン)がリストアップされていた記事をかつて見かけたことがあるようなおぼろげな記憶がよみがえってきたような気もするが、いずれにしてもHuitで飲んでいた時にそのことには考えが及ばなかった
そしてこの日も飲み放題メニュー以外にボトルワインを1本お願いした。それが写真のロゼワインで、生産者も初めて聞いた名前だしブドウ品種のマタロも初めて聞いた名前だった。いや、かつてワインエキスパートの勉強を熱心に行っていた頃には記憶していたのかも知れないがいまはもうマタロという名前は記憶にない。しかしシノニムで言われると分かる。いわゆるモナストレルのことだ。オーストラリアではモナストレルのことをマタロと呼ぶらしい。いろいろ勉強になる
インポーターのホームページからのこのワインの紹介を以下に引用したい
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Los Elementos Rose 2022
Varietal:マタロ 65%、ヴェルメンティーノ 33%、カベルネ・フラン 2%
Alc:12.8%
Closure:スクリューキャップ
SOMOSが日本だけのために特別にブレンドして 生産されたロゼ。全て野生酵母によって自然醗酵、その後澱と共に古樽で6カ月熟成、アッサンブ ラージュ。少量の亜硫酸を醗酵後に添加。ノンフ ィルター、清澄剤不使用。それぞれの品種特性が 見事に組み合わさった見事なバランス感覚。
Price:2,700円
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以上、引用終わり
ソムリエが言うように後味にふわっとチャーミングなラズベリーが香る。アルコールは14度近くあると予想したが実際は13%以内に収まっている。飲んだ時に感じる印象に比べるとやや軽めのアルコールだったのが意外だった。そして白ブドウのヴェルメンティーノをブレンドしているのも面白い。何だか南仏ワインのような自由さを感じるが、このロゼワインの色合いと陽性で明るい性格が寒い冬の夜に不思議とマッチしたのだった
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